「特定空家」に指定されたらどうなる?行政代執行までの流れを解説
以前の記事で、空き家を解体すると固定資産税の特例が外れる一方、放置して「特定空家」に指定されても同様のリスクがあるとお伝えしました。今回は、特定空家に指定された後、実際にどのような流れで進んでいくのかを詳しく解説します。
特定空家に指定されるまでの流れ
空家等対策特別措置法に基づき、次のような段階を経て「特定空家」に指定されます。
- 実態調査:自治体が空き家の状況を調査し、倒壊のおそれ、衛生上の問題、景観への悪影響などがないかを確認する
- 特定空家の指定:調査の結果、これらの問題があると判断された場合、自治体が特定空家として指定する
- 助言・指導:所有者に対し、改善に向けた助言・指導が行われる
この段階で適切な対応(修繕、解体など)を行えば、特定空家の指定が解除されることもあります。
指導を放置した場合、どう進むか
助言・指導を受けても改善が見られない場合、次の段階に進みます。
4. 勧告
改善が見られない場合、自治体から「勧告」が行われます。この勧告を受けると、固定資産税の住宅用地特例が解除され、固定資産税が大幅に上がる(最大で6倍程度)ことになります。
5. 命令
勧告にも従わない場合、「命令」が発せられます。命令に従わない場合、50万円以下の過料が科されることがあります。命令の内容は、自治体のウェブサイトなどで公示されることもあり、所有者の氏名が公表される可能性もあります。
6. 行政代執行
命令にも従わない場合、最終的に自治体が所有者に代わって解体などの措置を行う「行政代執行」に進むことがあります。
行政代執行では何が起きるのか
行政代執行が実施されると、次のようなことが起こります。
- 自治体が業者に発注し、建物の解体・除却が行われる
- かかった費用は、所有者に対して請求される
- 所有者が費用を支払わない場合、財産の差し押さえなど、強制的な徴収手続きに進むことがある
つまり、「自治体が代わりに解体してくれるから楽」というわけではなく、解体費用は結局、所有者が負担することになります。しかも、自分で業者を選んで解体するよりも、費用が割高になるケースが多いとされています。
行政代執行に至る前にできること
特定空家に指定された段階、あるいはその前の実態調査の段階で、次のような対応を取ることで、行政代執行にまで至る前に問題を解消できます。
- 老朽化した建物を自主的に解体する
- 修繕を行い、危険な状態を解消する
- 管理が難しい場合は、早めに売却を検討する
とくに、遠方に住んでいて管理が行き届かない、相続したものの活用の予定がないといった事情がある場合、行政からの指導を受ける前に、解体や売却を進めておく方が、費用面でも精神的な負担の面でも有利です。
まとめ
特定空家に指定されると、助言・指導、勧告、命令、行政代執行と、段階を追って対応が厳しくなっていきます。行政代執行に至ると、解体費用は結局所有者の負担となり、割高になることも少なくありません。管理が難しい空き家をお持ちの方は、指導を受ける前の段階で、解体や売却を検討することをおすすめします。
株式会社あおぞらでは、特定空家に関するご相談や、指導を受ける前の解体工事についてもご相談を承っております。お気軽にお問い合わせください。
